サックスはいろんなパーツでできている

サックスという楽器はリード、マウスピース、リガチャー、ネック、そして楽器本体と大きく4つのパーツで構成されているため、それぞれのパーツのチョイスで鳴りが大きく変わります。私が大好きなサックス奏者 本田雅人氏いわく、「鳴りへの影響度は口元に近いパーツから順に大きい」とのこと。(逆に楽器本体は何でもいいとのことでした(笑))

筆者のセッティング紹介

ここで突然ですが私のセッティングをご紹介したいと思います。
①リード:バンドレン青箱2半(黒田リード製作販売所の調整アリ)
②マウスピース:ビーチラーメタル7番(個体差が大きく、私のはオープニングが2.31でした)
③リガチャー:シルバースタイン シルバープレート
④楽器本体・ネック:American Selmer Mark7

マウスピースの各部説明

ご存知の方も多いかと思いますが、ここでサックスマウスピースの各部名称についてご紹介したいと思います。まずはこちらの画像をご覧ください。ポイントは「オープニング」が広くなると、フェイシングのカーブが急になるという点です。(引用:https://www54.atwiki.jp/saxwiki/pages/75.html

リードとマウスピースの関係

本田雅人氏の言葉を前提に考えると、一番影響があるのは①リード次に②マウスピースということになりますが、音がしっかり鳴るかどうかにおいて、①リードについては1つ前提条件があることがなんとなく分かってきました。それは、「リードがマウスピースのカーブに沿ってしっかりしなるかどうか」ということです。(参考:奥津マウスピース製作所

マウスピースのオープニングが広いとフェイシングのカーブが急になる⇒リードがよくしなるくらいに柔らかくないといけません。そのためオープニングが広いマウスピースは(本人の腕にもよりますが)総じて使用できるリードが限られてきます。ちなみに私のマウスピースについて、7番だとオープニングが平均で2.16くらいのところ、私のは2.31でしたので、リードはバンドレンの2番をさらに削って使っておりました。とくにフェイシングのカーブが始まるあたりを集中的に削ると効果がありました。

マウスピースのサイズダウンでガラッと変わった!

そのリード選びのストレスも我慢の限界にきたので、一念発起しマウスピースのサイズダウンをすることに。お願いしたのは現在関西でも愛用者急増中の「削屋本舗」さん。こちらでオープニングを2.2にしていただいたところ、これまでより少し固い2半で十分コントロールできるようになり、フィンガリングやタンギングなど、その他のテクニックに意識を集中できるようになりました。(たった0.1mmの差が吹いてみるとすごい差です)

以上のようにマウスピースの構造的理解、それに合わせたリードを選ぶことで、楽器の鳴りを格段にアップすることができます。いまひとつ鳴らないと思っていらっしゃる方は、ロングトーンなど技術向上もありますが、こういった構造や組み合わせを見直してみるのもオススメです。